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一般的な木材の特性について

​2022/06/23

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1.木裏・木表について

まずここでは、木材樹種による特性よりも、一般的な木材としての特性について説明いたします。

木材には、木裏、木表が、必ず存在します。

 木材には、他の植物と同じ根より水分養分を地面より吸い上げて葉で光合成をするためのストロー状の道管と云うものが、存在します。

 道管は、丸太の中心部よりも外側に多く太く存在します。その木材が、乾燥して行く過程において道管の中の水分が抜けて管がつぶれていきます結果収縮及び変形が、起こります。

 したがって図に示したように

そりがおこります。

2.夏目・冬目
年輪の細かさについて

 木材または、丸太の切り口を見てみると年輪があります。年輪には、色の濃いせまい年輪と、色の薄い巾の広い年輪があります。

 

 色の濃い年輪は、冬目と云い冬に成長する部分、色の薄い部分は、夏目と云い夏場に成長する部分です。

 この間隔の大きい物は目荒材と云いそれに対して目の細かい材は、目の混んでいる材と云います。

 

 現象面では、目の粗い材は、収縮率が大きく、目の細かい材は、収縮率が少なくなります。

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3.木材の乾燥割れについて

 先程の1で説明の通り木材の芯部分より外側の方に道管が多く収縮率が大きいために、中と外では含水率及び収縮率が異なるために、木材の乾燥割れが起こります。

 北海道は、あまり背割り材を使う風習はないのですが、本州では、木材資源の観点から桧の柱などによく背割り材を使用します。 図のように芯持ち材の場合芯より四方に1・2で説明の通り収縮率の違いにより芯から放射状に必ず割れが、現れます。

 

 放射状に4面に対しての割れを防ぐために背割り加工をします。このことにより収縮のひずみを背割れの部分で吸収します。

 

 結果4面に割れるのを防ぎます。

4.板目材・柾目材について

図のように見た目にもすぐわかります。

板目は、タケノコ状に年輪が見えて、柾目は、縦の年輪だけになります。

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5.丸太の木取の違いについて

 図を見てお判りの通り柾目取りの場合は丸太のロスが多く高額な木材になります。

 通常の構造材は、あたりまえのように板目になります。

 

 柾目材は、造作材として使用されます。また丸太の半径でしか取れないために巾の広い物は難しくなります。

 

 一般的に今までは、太い丸太が取れるのでアラスカ産シトカ・スプルスを使い木取していた造作材専門の製材業者がありましたが現在は輸入されておらず事実上スプルス柾目取り造作材は、難しいです。

 

 どうしても和室に柾目造作材使用したいのであれば集成材の芯材に単板を貼り付けた物しかないでしょう。

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